備後節織の検反作業
生地が織りあがった後に傷や糸の抜け、ヨゴレをチェックする検反という作業あります。
これは地味ながらとても重要な工程で、織布と洗いの間に行われます。
備後節織は昔のシャトル織機を使って織られるので、近年の高速織機に比べるとどうしても不具合が出やすいのが正直なところです。
その不具合の箇所がお客様に行き渡らない様に、こういった専用の台に生地を張ってライトで照らしながら丁寧にチェックするんです。(写真は滝絣)
1反(約30m)の中に稀に全く傷が出ない反もありますが、ほとんど2,3箇所程度は出てしまいます。
傷や糸の抜けがあった箇所には目立つように赤で印がされて、洗い工場に引き渡されます。(写真は三本矢)
備後節織は1柄の1回の生産量が約250mなので、この膨大な量を職人の目で時間をかけてチェックしていきます。
本当に気が遠くなる作業なんです...。(写真はマルチパターンの絣)
もちろんどこの産地でも検反は行われていますが備後節織は幅が広い分、場所もとるし時間もかかります。
(写真はみじん縞)
こうやって厳しい検査を潜り抜けてようやく次の生地洗いに出すことができます。
お客様に心底、納得して頂けるよう最高の状態で生地を提供させて頂く準備は怠りません。
それではまた♪