古典的なのに斬新な絣生地

備後絣の織元よりとても貴重でめずらしい藍染の絣生地が届きました。
おそらく「このような絣は初めて見た」という方がほとんどかと思います。

今日は開発秘話や使用例も含めてご紹介させていただきます。

 

9種類の市松つなぎ

見た目のインパクトがスゴいです。
大小9種類の市松模様が所狭しと折り込まれています。
基本的には白の絣ですが、真ん中には「藍返し」と呼ばれる藍のうえにさらに藍を乗せる技法の絣も見られます。

 

 

市松模様とは

市松という名前は江戸時代の歌舞伎役者、佐野川市松が由来と言われています。
当時彼は人気役者で、いつも舞台で白と紺を色違いに並べた柄の袴を着ていました。

市松模様は柄が途切れることなく続いていくことから、繁栄の意味がこめられています。
子孫繁栄や商売繁盛など縁起のよい柄として今でも使われている人気柄です。

 

 

なぜこの生地が作られたのか

備後節織(備後絣)は100cm程度の広幅生地です。
広幅で絣を作るときには柄をタテ方向にしかずらすことができないため、四角や棒状の絣しか織ることができません。
なので、丸や複雑な柄を織ることができないんです。
逆に久留米絣などの小幅生地(40cmほど)は「絵絣」に代表される複雑な柄まで織ることできます。

どうしても短調になりがちな備後絣のデザインを、どうにか斬新なものにできないかと考えられたのがこの絣という訳です。
1種類の市松だけならシンプルですが、100cm幅の中にいろんな形の市松を散りばめれば華やかですではないですか?

常にアンテナを貼りながら、日々試行錯誤を重ねる職人には脱帽です。

 

 

使用例をご紹介します

パッと見のインパクトが強いので、何に使えばよいのか迷う方は多いかもしれません。
ですがスカートやパンツ、ふわっと着こなすブラウスなど意外にも合うアイテムは多いです。

 

写真が暗めで申し訳ないですが、無地のトップスとよくマッチしています。
生地だけを見るより、アイテムにするとそこまで派手ではないです。

 

 

こちらはボタンなしで、頭からかぶるタイプのブラウスです。

さらにこの生地は柄ごとにカットして様々な小物などにも使用できます。
他の生地にはない大きなメリットなので、ぜひ試していただきたいです。

 

 

ご購入はオンラインまたはお電話で

オンラインショップより長さ10cm単位で購入いただけます。
乱れ市松

 

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